第6回:でっぱとアケボノ

場所 五葉岳・お姫山(宮崎県) 山行日 2000.4.30(日)雨
参加者 なかむとし、ささゆり、YUTAchan、WAKAKBA、楓子、大分市の後藤、MOMOKO、O、けいゆき&せい、ISM、シュート&シュート女 計13人
幹事 ササユリ
コース 大吹鉱山跡〜沢コース〜五葉岳〜お姫山〜頭巾岳〜大吹鉱山跡


↑出羽での大宴会
<詳細紀行文>by シュート
4月29日夕、宮崎県日之影町のリフレッシュハウス「出羽(いずるは)」。 車の離合にも難渋する山の細道を4輪駆動車でうねうねと走り、ようやくきょうのお宿に到着です。
あすは「五葉岳アケボノツツジをめでる雨天決行山行」。
私たち福岡グループ(なかむとしさん、ismさん、YUTAchan、シュート&シュート女)に続き、
参加する宿泊組のメンバーが次々に集まりました。
宿の周りには、濃淡をつけた緑色の風景が広がり、オレンジ色の夕日が彩りを添えていました。
「あしたは雨」という天気予報を疑いたくなるような……。
私(シュート)と妻のシュート女は、なかむとしさんの誘いでの参加です。
何せ、みなさんと初顔合わせのため、幾分緊張気味でしたが、
食事前から酒宴が始まったおかげで、徐々に自然体に戻っていきました。
 
この宿は、おばちゃんばかりで運営しているようでした。
持ち込みの目刺しは焼いてくれるは、持参のビールは冷蔵庫で冷やしてくれるはと、下界の宿では考えられないようなサービスです。
夕食の料理も、ニジマス(?)のから揚げ、山菜のてんぷら、手作りこんにゃくの刺身、炊き合わせ、団子汁などあり、
あの値段では豪華版と言えるでしょう。
 
宴会が始まると、みなさんどうして結構飲まれる方ばかり。
私もついつい普段は飲まない焼酎にまで手を出してしまいました(YUTAchanが勧め上手だった)。
おばちゃんたちの温もりの山宿。そこで味わう「うま飯」「うま酒」はまた格別でした。
会話も盛り上がり、テーブルのあちこちで談笑が続きました。
Oさんの学生時代の同級生で今も交流のある人物が、実は私のかつての上司であったことも判明したのです。
 
  シュート女 「人間の輪って、本当にいいもんだね」
  シュート  「うーむ……。(実はその上司は典型的な肥後もっこすで、怖いところもあった)」
 
私たちの隣のテーブルでは、長崎から新婚旅行で来たという若き禅僧とその新妻が静かに食事をとっていました。
「般若湯(はんにゃとう)」(仏教用語で酒のこと)と言って焼酎を勧めると、「これはこれは」と目を細めながら飲んでいたのが印象的でした。
その後、1階の板張りの大広間でシュラフに入ってごろ寝。
私のいびきがものすごくて「みんなに迷惑をかけた」(シュート女)そうです。
そのころ、禅僧は新婚初夜を2階の部屋で迎えていたのでした。

↑山開きの神事に参加
翌30日は早朝5時起床。登山口の大吹山鉱山跡まで車で向かいました。
今回のメンバー13人が全員集合です。
登山口では五葉岳の山開き神事が行われ、やまびこ会を代表してOさんが玉ぐしを捧げました。
にもかかわらず、朝からおかしかった雲行きが次第に悪くなり、神事の途中でカッパを着ける人も。
さらに、このころ、私的なアクシデントが発生していました。
アケボノツツジを撮影しようと用意してきた私の愛用の高級一眼レフカメラ「ニコンF5」が何と電池切れで作動不能に陥ったのです。電源は単三電池8個。
予備はなく、泣く泣くカメラをザックの中にしまいこんでいました。
 
そんなこんなで、出発して15分ほど登ったあたりで、異様なにおいに気づきました。甘いようなくさいような。
出所は私のカッパの中で吹き出している汗でした。
もっと突き詰めると、昨日しこたま食らった芋焼酎がにおいの元でした。
それも、しばらく我慢すると汗と共に抜けてしまい、ずいぶんと楽になりました。
しかし、雨脚は強くなるばかり。
 
雨にぬれた新緑、霧にかすむ樹林……。幻想的な世界が広がっていました。
それにしても、ぬかるみのような道。
五葉、お姫山を経由して頭巾山でようやく昼食です。
みんなで冷たい雨に打たれながら、宿で作ってもらったおにぎりを立ったまま食べました。
たまたま出会った登山者から「ここから15分下ったところにアケボノツツジの群生がある」という情報を得ました。
しかし、天候から、アケボノツツジをあきらめて往路を引き返し下山することに決定。

↑五葉岳にて全員写真

↑お姫山での全員写真
行きも帰りもドロドロの道で、足をとられることしきり。
そんな中、せいさん&けいゆきさんは飛ばしまくりの「疾走登山」。私はどうにか途中までついていき、シュート女と2人きりの登山では味わえない壮快感に浸ることができました。
   シュート女 「自分だけ、いい思いをしたのね」
  シュート  「君のことを心配したあまり、何度滑って転んだことか!?」
 
下山後、福岡組(なかむとしさん、ismさん、YUTAchan、シュート&シュート女)は第三セクターのTR(高千穂鉄道)日之影駅の駅舎2階にある温泉に立ち寄りました。
登山の楽しみのひとつが温泉です。
湯で温まった体は、自然と冷たいビールを欲しがります。
絶好調のismさん、YUTAchanが「お姉さんビールもう一本」を連発です。
地鶏モモ焼き、鹿刺身を肴に飲んでいると、湯上りのWAKAKBAさん、楓子さんにばったり。
しばらくして帰途につきました。
 <紀行文:シュート>

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