カタクリの花を楽しむ静かな山旅、京丈山

場所 京丈山(熊本県) 山行日 2001.5.9 (水)くもりのち晴れ
参加者 ゆう、しげ
幹事 しげ
コース 柏川コース  第二登山口 〜 山頂 〜 第二登山口

<詳細紀行文>by ゆう
<写真提供> しげ

森に溶け込むゆうさん

ん? 二人だけ?第二回ひらびこ会前日、他の方の参加表明がない。やはり連休直後で参加が難しいのであろうか?もう一つは「カタクリの花を楽しむ静かな山旅ひらびこ会」という副題の中の【静かな・・】の部分に行こうにも行けなくなった方がいるのではないか? と考えた。【静かな人】と言う訳ではないので参加してほしいのに・・・(笑)(確かにしげさんと私は物静かではあるが・・・?)

 決行か否かの確認をしげさんにすると「決行です」との返事が・・・!「よかった、カタクリの花を観たかったんだ」と思う反面、掲示板やチャットでは話?をした事が有るが、直接(まして、今回は二人っきりである。)会話をした事が何度有るだろう?と少し考えてしまった。

 きっと車の中ではテーマ通りの【静かな・・】道中となり、退屈させてしまうので申し訳ないと連絡しておくと、「助手席で、のの字でもへの字でもすきに書いていてください。」と言う温か〜〜い?言葉が返ってきた。いい人だぁ???

  


風と小鳥のさえずりと・・・静かな山旅
 さて、いよいよ当日の朝、予報では曇りであったが小雨が降っていた。まあその内天気も回復するであろうと信じ、集合場所へ向う。集合時間は7:30分、ここで一回目のハプニングが・・・早朝という事で予定していた駐車場が閉まっていて入れない。仕方がないので他の駐車場に止め、気を取り直して、さあ、いよいよ「第二回ひらびこ会」のはじまり、はじまり〜〜!

 九州道を順調に南下し、天気の事を気にしながらも、日頃行いのよい二人である。(誰も言わないので、この際好き放題言っておこう。)きっと大丈夫と妙な自信が有り、とにかく一路松橋IC・・・松橋ICから国道218号線に入り、砥用(ともち)方面へと向う。途中、単一アーチでは日本最大(国重要文化財)の霊台橋を過ぎ約2、300m先の畝野から右折し、と、ここで二回目のハプニングが・・・


雨のせいで最初はうつむき加減のカタクリの花

 

 左右に道が分かれていて、しげさんはどちらか判らずに地図を見ていた。私は助手席に座っていたので、ナビをした方がよいのかも?と少し考えたが、やめておこう!私がナビをすると、きっと迷子になると思いお任せする。「よし、こっちだろう、たぶん」と右折し、暫く走ると・・ ん?もしかして、さっきの霊台橋? そう、一周まわって来たようだ。

気を取り直し、元来た道を走る。畝野から右折し、今度は左へ・・・緑川ダムを横切り、高度を増しながら京丈山目指し、さらに未舗装道路をの8km程走るとやっと登山口となる。駐車場は狭く4、5台止める事が出来るが、既に4台止まっていた。全て私達と同県ナンバーである。後程この方々とご対面となる訳だが、その事が、とんでもない事の始まりになるとは、この時未だ知る由もなかった。

晴れるに連れて段々と表情が変わっていく

さて、いよいよ登山開始。登山口左横には谷川が流れていて、形容し難い美しさである。少しガスっていたが、それがまた新緑の美しさを際立たせ、ところどころ黄スミレや(名が判らないが、)黄色の花が咲いている。暫くここで浸っていたい程感嘆しながら谷川に沿って歩く。緩やかな登りを楽しんでいたが、谷川が二股に分かれている辺りから右に急な登りとなり、前日までの雨のせいで道はぬかるみ、かなり滑りやすく歩きにくい。

 結構急な斜面が続くがところどころカタクリの花が咲き、意識しながら登ると色々な花を観ることが出来た。この花に関しては、後日よしくんさんに名前を教えて頂いた。掲示板に書き込んであった「京丈山に行きます。」の文字を目ざとく?見つけ、厚かましくも花を観て名前を教えてほしいと懇願したのである。名前は梅形草(バイケイソウ)で、根茎は乾燥させて、殺虫剤になるとの事だ。(よしくんさん、どうも有難うございました。)



可憐なカタクリの花。いつまでもここに咲いていておくれ
高度が増すにつれ、霧もはれ、だんだん見晴らしがよくなってきた。自然林の新緑に目が奪われる。小鳥のさえずりも一層賑やかになり、山全体が私達を歓迎してくれている様な気になってくる。鞍部辺りからスズタケの歓迎アーチとでも言えばよいのであろうか?スズタケのトンネルが長く続く。道沿いに深山延令草が一株咲き、スズタケも少なくなってきた。山頂近くになるとカタクリの花の群落が所々あった。下を向き恥ずかしげで、なんて可憐でカワイイ花なのだろう。

 まだまだと思っているとしげさんの「山頂だよ〜」の声がする。えっ?もう? 山頂がひょっこり在りました。と言うような感じだ。山頂は結構狭く、北側の眺望がよい。先に着いていた10人程のパーティーが盛り上がっていて、頂上は宴会のようだ。・・・ん?この視線は何だろう?まあ、とにかく「お疲れ様、カンパーイ!」・・・最高!
 

京丈山山頂の怪しいふたり
それにしてもさっきから何か視線が気になるが・・・皆さんが下山される前に写真をお願いする。「ハイ、チーズ」と、ここぞとばかりに矢のような質問が・・・そう、私達は【鴨がネギを背負ってやって来た】または【飛んで火にいる夏の虫】なのである。散々詮索され、ひやかされる。「山の会のオフ会です。」「いえ、ですからやまびこ会の〜・・・」皆さん全然聞いてないよ〜。話は私達抜きで、勝手な方向に盛り上がっている。もう止まらないみたいだ

暫くすると、別のパーティーのお二人が来られた。お話すると「やまびこ会ですか、知っています」との嬉しい返事が・・・やまびこ会もだんだん有名になってきたようだ。お二人は山ネットのS&Kさんで「別ルートではヤマシャクがきれいでしたよ」と教えて頂き、後程観に行こうとしたが道がどっちか判らず結局諦めてしまった。もっとしっかり聞いておけばよかったと後悔する。

ランチタイムの頃には晴れてきた。
皆さんが下山され、静寂が戻る。急ぎ足で流れていた雲が切れ、青空が見える。小鳥がさえずり、薄紫色のカタクリの花々は俯きかげんに花びらを上げ、心地よい風が吹いている。至福のひとときだ。ずっと浸っていたい気持ちに逆らい、滑りやすい道を用心しながら下山する。辺りが登りとは違った雰囲気をかもし出しているのは、やはり晴天のせいであろう。何だかとても得した気分だ

新緑も素晴らしかった
 帰りはお約束の温泉である。お湯の中でまたまた至福の一時を味わっている頃、しげさんは一人、三回目のハプニングに見舞われていたらしい。う〜〜ん、お湯に浸って気持ちがよいのでこの部分はカットするとしよう

さ〜て、帰りますか。帰路の車の中でも副題通り【静かな・・・】を実行したのは言うまでもない。(キッパリ) 陰の声→『ウソヲツクナ!!』すみませ〜ん。私→「会話を楽しんでました。」 しげさん→「運転の邪魔でした。」見解の相違は多少有るようだが、楽しい【第二回ひらびこ会】 でした。 どうもお疲れ様でした。 


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