天上の星、地上のともしびを味わう夜登山(基山)


開催日 2001年8月10日(金)
場所 基山(405m)

参加者

ぴろりん、ゆう、レイ、かおる、あかげら、ミカ、ペコ、カズ、百名山(以上会員)、らっきょ(ゲスト) 計10人(参加者氏名は隊列順)

コース

原田駅前〜農道駐車場〜登山口〜お滝〜東北門跡〜基山山頂 

山頂発〜お滝〜駐車場〜原田駅前


山頂での記念写真

 

<紀行文>

カズ

 

<写真提供>

かおる

 

<HP編集担当>

ぴろりん

 

下山後、原田駅にて

 

あかげらさんの洗濯防虫ネット姿

 

出発前に記念撮影

 

ぴろりんの手にあるのは電車ごっこ迷い防止のひも

 

これがそのひもの全体像だ

 

さあ、ひもをつかんで電車ごっこ登山開始

 

みんなひもをつかんでるので、夜目には盆踊りでもしているかのよう

 

楽しくて仕方がない

 

そこへ、らっきょさん登場!高名な山岳写真家だ

 

お滝の行場ではゆうさんが仏様に…

 

レイさんは霊に(笑)

チンドン屋?それとも洗濯ネット?

山行当日は、午前中まで雨が残り計画の決行が心配されたが、幸い天候は回復に向かい結構、いや決行の運びとなった。星には微妙な天候だが登山には支障ない。しかし今回のオフ会は、ほとんどが初めての夜登山ということもあってか、実は始まる前から妙な盛り上がりをみせていた。山行の携行品に非常用ホイッスルが案内されてたことから話が広がり、参加者一行は、笛や太鼓のチンドン屋一行になるのではと危惧されていた。これでは天候とは別の理由で山行の決行が危ぶまれるところであった。

さて、きょんさんが仕事のため急遽キャンセルとなり、女王様のしもべたちのみでの山行となった。

私(カズ)が到着した頃には、すでにぴろりんさん、かおるさん、あかげらさんが到着されており、さっそく私も準備開始。そこへ順次、ぺこさん、ゆうさん、レイさん、ミカさんが到着。レイさん、ミカさんは「ここから車で移動するので、荷物は車に置いて、何も持たずに集合」の指示にもかかわらず、しっかりリュックを持って万全の体制で近づいてきた。はやくもこの二人気合い十分だ。まもなく百名山さん到着。しかし、ゆうさんの知人の方の動向がつかめない。とりあえず知人の方が乗っているかもしれない列車待つことになる。ぴろりんさんは、降りてきた乗客をみながら「あの子ギャルが、その知人だったららいいなぁ」など、邪な事を言っているがそんなことはあるはずもない。結局、乗車されてないことを確認して登山口に移動する。

きつつきは本来虫が大好きだが、やまびこ会のあかげらさんは虫が苦手らしい。出発前にあかげらさんは、掲示板でも話題になった防虫ネットを被って記念撮影。なかなか似合っている。この防虫ネット、水切りパックや玉ねぎのネットに洗濯ネットと候補があがる中、結局専用の防虫ネットに落ちついた。ちなみに、洗濯ネットを推奨したかおるさんは、実際に洗濯ネットを鏡の前で被って使い勝手を確認されたそうだ。でも基山には持参されておらず、残念。洗濯ネットを被ったかおるさんも拝見したかったのは私だけ?とりあえず、次回に期待しましょう。(今回は皆様で、ご想像下さい)。

ところで、ここで問題発生。ネットにたっぷり防虫スプレーをかけたまではよかったが、あかげらさん自身が防虫スプレーに弱いことが判明。それでこのネット、後にウチワに取って代わられることになり、あえなく記念撮影のみでお役ゴメンとなった。

 

らっきょさん登場!

さて、出発。ヘッドランプの灯かりをたよりにまずは砂利道を移動する。手には迷子防止にヒモを持ち、黄昏時に電車ごっこの集団は、極めて怪しい連中に見えるに違いない。

約10分歩いたところで、突如暗がりに人影が・・・。予期せぬひとけにドキリとするが、影の主は、本日の特別ゲスト「らっきょ」さんと判明。これで全員揃っての登山となる。道中、風がなく蒸し暑いが、途中山の切れ目から見える夜景が、いくぶん気分を涼しくさせる。やがて砂利道から右手の小道にはいり、ここから本格的な登山ぽくなる。午前中までの雨で足元が悪いので気をつけて登っていく。しかし、この雨のため、木の葉や地面の雨つゆがライトに照らされキラキラ光り、海でいう夜光虫でもいるようで幻想的だ。これは雨の思わぬプレゼントだ。

程なくお滝に到着し、ここで小休止。みんな水を飲んだり、写真をとったりと思い思いの休憩を過ごす。

ふと気がつくと10人いるはずなのに、9人しかいない。「ひと〜り、ふた〜り、・・・九人」、何度数えても一人足りない。最後尾に居たはずのらっきょさんが消えた!!じゃあ今まで後ろにいたのはだれ?平静を装いつつも、みんなの目は必死でらっきょさんの影を探している。らっきょさん、みんながお水に気を取られている間に、周りを探索されていたらしい。初めての夜登山では、ちょっとしたことが納涼になる。

 

悲鳴と着信音こだまする夜の山

休憩から再出発してまもなく、あかげらさんの悲鳴が夜の基山にこだまする。見ると、巨大な山ミミズ。蛇でなくて一安心。しかし一行はこのあともう一度、山ミミズを見つけたあかげらさんの悲鳴にビックリさせられることになる。納涼登山、納涼登山。

ここで、会長よりぴろりんさんの携帯に初参加の人を気遣う電話が入る。しかし、一行は谷筋で、電波の状態は悪い(通じて切れたのが3回。不通が2回の計5回)。会話しながらの移動は危険との判断から、会長からの着信が入る度に足止めを食う。結局、ドコモでは通話できずCDMA1の百名山さんの携帯が鳴り始める。らっきょさんが、会長に携帯で「女性陣は美人ぞろい」とのコメントすると、女性陣は大喜び。「暗いからよく判らないけど」と言う前置きがあったと知らされても、そのコメントは完全に黙殺された。みんなプラス思考だ。

立ち止まっていると気温が低いわけでもないのに、吐く息が白い事に気が付く。よく見ると身体から湯気のようなものがあがっている。これは周囲が闇の夜登山ならではの発見だった。

 

遺跡も鬼太郎の世界に(山頂宴会)

やがて東北門跡を過ぎ、礎石群に至る。夜はこうした広くなったところでは迷いやすい。しばらくして草原にでる。ちょっとした薮こぎになり、雨つゆで服が濡れ冷たいが、程なく山頂到着。ここには古来の朝鮮式山城の「基肄城跡」の記念碑がある。基山は筑紫平野の西北部に位置する交通の要衝であり、大野城とならび大宰府防衛の拠点だ。しかし、記念碑が墓石に見えるとか、平たいのは「ぬりかべさん」と、この集団にかかれば古代の記念碑も形無しだ。

闇につつまれているものの、基山は眼下に福岡平野、大野城や筑紫野市、稜線に大根地山、古処山のほか、空に浮かぶように雲仙岳のパノラマが望める見晴らしのよい山だ。また、今日は雲が多く星は望めないが、とりあえず中央展望台に上がり、ヘッドランプを消して眼下の夜景を楽しむ。高速道路を通行する車のヘッドライトの流れ星に、きらめく街明かりが綺麗だ。そして今日の宴会場は、この展望台と決まった。夜景を肴に、酒盛りする魂胆だ。

らっきょさんのランプとぴろりんさんの明かり兼虫避けランプを囲んでまずは乾杯!!これを合図に闇夜の山頂では、時ならぬ宴会が始まる。そしていつものように出てくる、出てくる。チョコ、チーズ、各種おつまみ、ビール、ワイン、大吟醸、人参のツナあえ、豚カツ、みかん、スイカ、ぶどう、パインにメロン等々沢山の酒や食べ物が広げられ、今回の山行もフルコースだ。やっぱり山では痩せられない・・・。しかし、なんといっても今回の逸品は、ピリッとした辛味がなんともいえないらっきょさんの自家製らっきょだ。畑で栽培された物と伺いさらに一同感激。ちなみに、かおるさんはことのほか、この自家製らっきょにご執心。みんなが食べる前のらっきょ、半分くらいに減ったらっきょ、最後の1つになったらっきょと、器のらっきょが減っていく経過を、いちいち自慢のデジカメに収めている。こうしてかおるさんを名付け親として、高名な登山ガイドの著者であるらっきょさんのハンドル名が決まった。

さて、らっきょさんが初めて参加ということもあり、各自らっきょさんへ自己紹介。しかし、ここに居るのは、みんな山のぼせの連中だ。ちょっとした事から次々話題が広がりなかなか、紹介は終わらない。でも、これは会員の知らない面が見えてなかなか楽しい。

例えば、レイさんの入会の経緯。なんと新聞に紹介された会長に一目惚れ(?)。今は女性の時代だ!わざわざ返信用の切手同封のラブレター(?)を出されたのが山へのきっかけらしい。他に、初参加のぺこさんが、音大出身の音楽の先生で、歌姫であることが判明。RANさんのライバル登場だ。これは次回の街オフ会がまちどおしい。

このころになると天候もやや回復。雲の切れ間から、視野にしっかり夏の大三角が飛び込んでくる。月も顔を出した。半月だがオレンジがかった色合いで幻想的だ。一方、私(カズ)はというと、月夜の晩ならの腹鼓ができるなんてホラを吹いたため大変だ。やむなく腹鼓をしてみるが、良い音は出るはずもない。腹鼓の不調は、満月でないことと、雨上がりの湿気のせいということで勘弁していただくことにした。メンバーの見ている掲示板には冗談でも滅多なことは書けない。単なるホラ吹き野郎になってしまった(自業自得)・・・。

 一方らっきょさん、実は機械が苦手と判明。写真家のらっきょさんが、昔はフィルム交換ができず、出発前に奥さんに36枚撮りフィルムを入れてもらい、山でそれを撮りきったらおしまいだった時代があったなんて、なにか身近な存在に感じられ嬉しく思いました。ただ、いろいろお話をおうかがいするうちに、ベテランにもかかわらず、我々以上に山に新鮮な情熱を持ちつづけていらっしゃる事に一同感激いたしました。

こうして時間を忘れ様々な話に花が咲き、下山予定の時間になるものの、全員一致で予定延長。しかし夜はさらに更けてアッという間に23時。たのしい時間は経つのが早い。少しガスも出てきたため、名残おしいが宴会はお開きとなった。

 

下山〜終了

ここで、集合写真を撮ってないことに気づき、ぬりかべさんと命名された石碑まで移動して記念撮影後、下山を開始。下りは、片手が塞がり危険なため電車ごっこはなしだ。それに登山道にライトの陰ができ、しかも雨で滑りやすいため、歩幅を小さく慎重に下る。そのぶん自然と言葉は少なくなるが、会話がないと夜の山は、驚くほど静かで、厳かな感じさえする。山もひとときの眠りについているのだろう、と感慨にふけっていたら、なんとベテランのらっきょさんが下山中転倒。山頂であけた3本のビールが効いてきたとか。飲み過ぎには気をつけましょう。

再びお滝で小休止の後、砂利道まで戻ってきた。ここまでくると、またいつものワイワイガヤガヤのペースが戻っている。唯一みんなの心残りは、せっかく用意した非常用ホイッスルを吹けなかったこと(でも、非常用ホイッスルを使わなくて良かったのは良いことなんですよね)。

それから、再び原田駅に戻って記念写真で一応の予定は無事終了となった。

 

「天上の星、地上の灯の基山夜登山」は、レイさんの書き込みにもあったように、参加者にはタイトル以上の感動を与えてくれたに違いなく、加えてぴろりんさんが山頂でおっしゃっていた「山高きがゆえに貴からず」に象徴されるように、新しい山の価値観と楽しみ方を教わる貴重な体験となったに違いなく、参加者一同、その感動と満足感をお土産に、それぞれ家路につきました。

 百名山さんの「あぶない大人の正しい夜遊び」との表現はまさにそのとおりですが、再びまたこうした夜遊びがみなさんと出来ることを楽しみにしております、

最後になりますが、らっきょさん楽しいお話し有難うございました。また、ぴろりんさんは、計画立案から下見さらに引率、そして深夜解散後ということで、参加者の無事を掲示板の書き込みで確認されるまで、終始細かな気遣い本当にありがとうございました。今回の山行の成功はひとえに、ぴろりんさんのこうした配慮とご尽力によるものと、参加者一同、感謝の意を表し、この紀行文を終わらせて頂きたく思います。

力水だぞ〜(笑)

力水をもらったカズさんはしこを踏む

これは「やらせ」の写真です。

初参加のペコさんも楽しそう

あかげらさん(?)が踏みちぎった山ミミズ

悲鳴にみんな大笑い

代表からの電話で、何度も足止め(笑)

山頂展望台へ到着

さっそく、「かんぱ〜い!」

いつもながら食べ物の山

らっきょさん自家製のらっきょ(なぜ食べ物の写真ばかり?)

話の花が咲く

危ない大人の正しい夜遊び

らっきょさんの話に聞き入る

山頂に咲いていたカワラナデシコ(おおっ、食べ物以外の写真だ!)

降りるときには、ネットがない!


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