・・・そして、9合目小屋
それぞれの祖母山紀行





『ふじさんの祖母山日記』

開催日 2001年8月25日(土)〜26日(日)
メンバー

9名
山旅人、ヤッピー、のんた、山ふたすじ、山ひとすじ、加藤、ふじ
コース ・<1日目>尾平−宮原新道−祖母山9合目小屋(泊)
・<2日目>9合目小屋−祖母山−黒金尾根−尾平

<詳細紀行文>ふじ    <写真提供>背景:山旅人  タイトル:山ひとすじ
今回は、2日分の食料と水、氷を詰めた夜の飲み物など、初めての重装備となった。
いっぱしの登山家になった気持ちである。
ところが、車から出てきた3人のリュックを見て、その得意げな気持ちが吹っ飛んだ。
これがボッカの練習かと思ったら、ボッカはこんなものじゃないと言う。
のんたさんのは自分の体を覆うぐらいの大きさだ。(嵐はすごい)

登山口から入るとすぐに、目の前に祖母連峰が広がる。
古祖母山、障子岳、天狗岩、祖母山と絶景である。
今からあそこに行くのかと思うと、登山家(?)としての血がたぎる。
黒金尾根コースと宮原コースの分岐点にくる。
黒金コースはハード、一般は宮原コースへの案内板。
当然黒金コースと思っていたら、みなさんさっさとつり橋を渡り、宮原コースへ。
ところが、登り始めると、これが一般コースかと思われるぐらいの急登つづきである。

初めての重装備(?)でリュックが肩に食い込む。
それに暑い。
しだいに3人に遅れてくる。
遅れまいと必死について行く人の気持ちがよく分かった。
くねった道で、先頭を行く山旅人さんがチラッチラッと後ろを見る。
弱いところを見せまいとするが、目は正直だ。
休憩を催促しているらしい。
「もうちょっとで休憩です。」
の山旅人さんの言葉に頑張りが出る。
が、なかなか休まない。
やっと休憩に入ると、ヤッピーさん「山旅人さんの’ちょっと’は長いね。」
同じ考えで、嬉しかったが、「豊前の人の’すぐそこ’と同じだね。」と平然さを
装って答える。

休憩がこんなにも嬉しい、10分がこんなにも短いと初めて感じた。
ここで山旅人さんに、山小屋に水があることを聞く。
それなら明日の水は要らなかったのにと、自分の無知を嘆く。
4kgは軽くなっていたのに・・・・。

宮原の分岐点に来た。
3人が立ち止まっている。
遅れてきた自分はホッとして、座る場所を探そうとしたが、山旅人さんの雰囲気が少しおかしい。
「それでは休憩にしましょうか。」しかたがないの口調である。
実はここは休憩ではなく、ただ分岐点での計時をしていただけであった。
自分たちの目が休憩を強要したそうだ。
前回の休憩から28分しか経ってないそうだ。
さすがの山旅人さんも、28分しか歩いてなくての休憩に驚いていた。
自分はその数倍も歩いたように感じたが。

最後の休憩地は岩場の展望所である。
障子岩、傾山、古祖母、眼前に天狗岩、祖母山と見晴らしは最高である。
今日の目的地、山小屋も目の前にある。
本当に嬉しかった。

小屋では加藤さんが待っていた。
まずは乾杯だ。
すばやくヤッピーさんがビールを出す。
最高においしかった。

小屋に入り、リュックを開ける。
山旅人さん、ヤッピーさんのリュックは魔法の袋だ。
ビール、焼酎、サーデイン、氷、肉、野菜、キムチ、調理道具一式などなどと出てくる。
ただただ口をポカンと開けて眺めていた。
あっという間に宴会の準備完了である。
こんな山行なら毎週でもいい。
と、その時入り口に見覚えのある顔、山ひとすじさんである。
続いて奥さん。
グッドタイミングである。

縦走の話、リュックの大きさ、またまた驚いた。
今まで3人を普通の人じゃないと思っていたのに、また普通でない人間が2人やってきた。

ヤッピーさんが、山ひとすじさんにビールを出すと、夫妻の顔が変わった。
小さいの一つじゃ気の毒と思い、私のとっておき(氷につめ、重い思いをして運んできた)の500mlのビールを半分でもと思い差し出した。
これが大きな間違いだった。
飲み出した山ひとすじさんは、もう止まらない。
あれよあれよと言う間に一気に飲んでしまった。
「えっ」と思い、じゃ小さい方をと見ると山ふたすじさんがしっかり握っている。
呆然としている私を尻目に宴会が始まる。

宴会のしゃーしさ(豊前弁)は思った以上だ。
私もつい、とんぴんをはってしまった。
オフレコがポンポンと飛び出す。
これが現場でしか味わえない楽しさだ。

山の早朝はすがすがしい。
雨はあがり、雲は高く、傾山が誘うように聳えている。
天狗岩、障子岳、古祖母山、尾平越えのコースを見る。
ヤッピーさんと行くことにしている。
しかし、昨日の疲れが残り、気力をなくした。
そのために、ヤッピーさんと山旅人さんは別の車で来たと言う。
申し訳ない。ごめんなさい。

黒金尾根コースは書かれていたとおりハードだ。
しかし、展望はいたっていい。
川上渓谷の水もすばらしい。
「また来よう」と思わせる山だ。

皆さん有難うございました。

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