満天の星空と久住山の雷雨

(ペニーさん送別の宴と、お別れ登山)


開催日 2001年7月14日(前夜祭=星座ツアー)〜15日(くじゅう山群登山)
場所 くじゅう

参加者

ペニー、なかむとし、やっさん夫婦、ヤマメ11、YUTA一家、TAKA、りんご、ふじ、あいちゃん親子、楓子、山小夜、八太郎、あかげら(15日のみ)、亜紀(15日のみ)、ゆき、ぴろりん

コース

(1)本隊:牧ノ戸登山口より、久住山(一部は中岳まで)

(2)本隊後発部隊:牧ノ戸登山口より久住途中まで

(3)別働隊1:長者原より三俣山

(4)別働隊2:長者原より指山


 

<紀行文>

ゆき

 

<写真提供>

なかむとし、YUTA、

あいちゃん、ふじ、

やまめ11、ぴろりん

 

<HP編集担当>ぴろりん

 

 

 

 

 

 

 イギリスへ7月末帰国されるペニ−さんの送別会が、ここ九重のやまびこ会やっさん所有する‘星座’で行われた。星座はとても清潔でバリアフリー、人に優しい造りとなっておりやっさんご夫婦のお人柄表れる憩いのログハウスでした。

 夕刻、次々と集うネットで血の通うお付き合いのやまびこの仲間達。初対面でもすぐに打ち解け、笑いの渦があちこちで出来る。

 

 夕闇迫る宵の刻、飲めや!食えや!のバーべキュー大宴会の幕開け。

 出てくる出てくる、牛肉から霜降り豚肉、焼き鳥、いか焼き、秋刀魚まで。

 おまけに黒コショウを降ったような灰のついた野菜も、ハラホロヒレの酒豪殿にはわかるまい。

 網にのせてものせてもすぐ胃の中に収められてく食材達。

 と、その横には柔和なお顔のやっさん率いる‘癒し系七輪保存会‘のみなさん。

 高原の心地よい夏の夕暮れ、のんびりじっくり魚貝類を焼きながらのジェントルマンの一杯はさぞかしうまかったでありましょう。

 傍らでは、椎葉名物花火が‘ど〜ん’と花を咲かせ、ひかり君、みのり君、ゆりちゃん、よしき君、りんごちゃん?も大喜び。

 そして、‘もしかしてこの方教師?’と思わんばかりの流暢な英語で、目じりを下げておしゃべりするふじさん。これにはペニーさんも感激。

 それまで飲んで〜食べて!一筋だった八太郎さん。おもむろに大皿を取り、焼き網の上にのせるはのせる黄色い物。皆思わず箸が止まり、目がその得体の知れぬ物体へと集中する。薄暗い中、肉や野菜の焦げ目のある赤茶色い中で、一際九重の星のように光る半月状の黄色い物体。

 と、誰かが叫んだ!「それは、たくわんだ〜!!!」もちろん爆笑の渦の中心人物と相成った八太郎さんでありました。

 おなかも落ち着きいざ私達女性陣は、‘健康生活のすすめ‘も何のその。「うううう、もう酒は呑みたくない〜」と言ったその舌も乾かぬうちに、「俺が呑まずして誰が飲む!」と、清酒“鷹の時代”を抱きしめて離さないやまびこ2銃士らの面々をほっぽって筌の口温泉へ。

 温泉大好きなペニーさんに、日本の想い出にと情緒溢れる露天風呂へご案内。

 そこで3つに分かれる誘惑の道。

 「よーし!折角だから、今日は混浴へ行こう。どちらかの紳士の皆さんのドギマギしたお顔を拝見した〜い」な−んてほろ酔い気味の私達は?思ったのですが、やはりここは大和なでしこ。その衝動をグッ!と抑え控えめな私達は、湯気立ち込める薄明りの女湯へ、右足左足とゆっくり身を沈めたのでありました。

 天空を見上げればそこには宝石を散りばめたような無数の星達が、私達を歓迎するかのように光り輝き、少し熱めのお湯がほんのり赤く私達を染め上げていったのでした。

 そして、湯上り美人と化した私達はまたまた後着の、‘椎葉林道、人間ロードマップ‘のヤマメ11さんを囲んで楽しい話に華を添える。

 「僕らの夜はこれからサ、ベイビー!素敵な一夜を君にプレゼントするよ!」とでも囁きそうなぴろりんさん。

 携帯片手に、さながら刑事業に転向されたかと思わせるような口ぶりで「CQCQ、こちらYUTA。該者の性格を教えて下さい、どーぞー」となぜか該者とされてしまった私の目の前で‘人定作業’にいそしむ、やまびこ会の永遠のプリンスYUTAさん。

 まだまだみんなの話は尽きないが、またも空を仰げば今にも降ってきそうな満天の星が「私を見て!」と言わんばかりに光を放っている。

 「ほら、見上げてごらん。あれが火星だよ。」「織姫と彦星はそこ。そして天の川を渡って2人はおち逢うのサ!」ロマンティックな雰囲気の中、その熱く語るTAKAさんにも、少女漫画よろしく瞳には星が‘キラン!!!’

 日常の喧騒から解き放たれた癒しのひと時を仲間と共に過ごし、九重の夜は更けていったのでした。

 そして明朝、素晴らしい飯田高原の虹を背にTAKAさんは一人‘ボヘミアン‘を歌いながら、彗星の如く白川の里へ舞い戻ったのでありました。

 しばらくして、「コケコッコ−」の鳴き声と共に現れた、から揚げ名人あかげらさん。

 「起きるのがほんの1時間ほど遅れたのよ、うふっ」と微笑みながら、純真な目をした清楚な感じの亜紀さんを迎え朝食。

 やっさんの奥さんが作って下さった温かいみそ汁と、ぴろりんコック長の女性顔負けの立派な三角おにぎり。YUTAさんの奥さんらしい爽やかなマスカット、「さすが!なかむとし代表、日本食!」とうならせた魚の干物と、栄養満点。

 今日の登山も力が入るぞー!

 皆一応に、温泉、散策、朝食を済ませ奥さんに別れを告げ、日差しの照りつける牧の戸峠へ集合。登山は3班に分かれる為お別れの挨拶を交わし、ぴろりん村の村長さん率いる三俣隊。私達のなかむとしさん率いる久住、中岳隊。そして遅れて、ひかり君曰く「どーして昨日はお山に登らなかったの〜?ブツブツ・・」と、将来父親譲りの名クライマーとなり、MILLETのロゴが‘プリント‘されたザックを担ぐ日も近いような予感さえした、YUTAさんご一家隊。と、分かれて歩み始めたのでした。

 我々久住中岳隊は、いきなり「おーほほほほ」という高らかな笑い声が聞こえる中、かわいいウツボットさん、いえいえ、ウツボグサが出迎えて下さり、私達のこれからの楽しい登山を歓迎して下さっているようでもございました。

 また、先月まで登山道を飾ってくれたドウダンツツジ、イワカガミ、などは終わっており、替わりに真っ白いノリウツギの花々があたり一面に咲き誇り、まさしく夏本番というまばゆい美しさでした。

 最前線を行くは、小さめのザックに長―い傘を突き刺し、柄がニョキッと突き出て何とも楽しいいでたちの、一気登山の達人ふじさん。そしてジョギングで鍛えたバリバリ元気なペニーさんと、毎日がポッカ訓練というスピード派の山小夜さん。素晴らしく軽快な足取りで、白いTシャツにどこから呼び寄せたか無数の虫をおんぶして歩んでいたヤマメ11さんも、昨日のお酒のせいか、はたまた虫の重みか・・・タジタジ・・・

 久住分かれから見上げる久住山はいつの間にかガスの中。

 ごろごろ石の斜面を、‘新しい歴史教科書甘木版‘でも作っていただきたい文学パパ、あいちゃんの励ましと共に、弱音も吐かずに頑張るゆりちゃんとよしき君。後ろからは‘ふーふー‘声が聞こえる。振り返ればそれはそれは、「明日山に登るの〜」とお互い飲むことに比重が偏ってた楓子さん。2時間で全員久住山登頂。バンザ〜イ!

 山頂はやはりガスの中、ペニーさんに素晴らしい、ここ九重の雄大な景色を見せてあげられなくてちょっぴり残念。

 少し雲行きが怪しくなったが、まだまだぺースダウンしそうもないペニーさん達精鋭部隊4人はもちろん、九州本土の最高峰中岳を目指した。

 私達はというと、山男魂たっぷりで、「くじけるんじゃない!!我々も後に続こうじゃないか!」と叫びかけそうななかむとしさんを、りんごさんの真っ赤にほほ染めたウインク一つで落ち着かせ下山を開始。

 丁度沓掛山に入る頃、雷と大雨に見舞われずぶ濡れで、殆ど川と化した沓掛山を走って降りることになりました。帰りもまたお迎え下さったウツボグサも、雨にも負けず、風にも負けず、雷にも臆する事無くその存在をアピールするかのように、美しく咲き誇っていたのでございます。そして、1時間後中岳隊も無事下山され、楽しい楽しい‘満天の星空と久住山の雷雨‘は終わりを告げたのでした。

 今回お世話になりました星座のやっさんご夫婦、誠にありがとうございました。

 これからも九重のその地で、いつまでも私達やまびこ会の仲間を、九重を愛する人々をお二人のやさしさで包み込んで下さいね。

 そしてペニーさん、イギリスに帰っても椎葉の事、やまびこ会の仲間達・・・いつまでも心に刻んでおいて下さいね。あなたに戴いたピカピカに光輝く1ペニー硬貨。九重の星のように今私の、そしてみんなの掌から輝きを放っています。九重で共に楽しく過ごした想い出と共に、またお会いできる時まで大切にしまっておきます。

 これからのペニーさんのご健康とご活躍心からお祈り申し上げます。

 ペニーさん、本当にありがとう。お元気で・・・

 

 

      

      

            

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