登った山 | 鬼ガ城山(山口県下関市) | コース | 内日梅園林道〜縦走路〜鬼ガ城 | 山行日と天気 | 2002年3月10日:晴れのち曇り | 参加した人 | 八太郎、Kei、ホワイトマン、Sam、Taka、YUTA-Familly、RAN、かつら |
林道を出〜発! ヨシヨシ!桃太郎が写してあげよう! 縦走路の合流点にて 意外と疲れる登りやね〜 おお!これが噂のモニュメントかあ! YUTAちゃんFamilly到着!お疲れさん! さあ!展望を満喫しながら昼食だア! ジュージュー! 山頂にピッケルモニュメントの鐘がこだまする。 これにて鬼退治完了! |
最近世の中はやまびこ会を中心にまわっている。 今回も、3月10日の鬼ガ城オフ会が近づくと、テレビニュースの天気予報の回数が増えた。 前々日、前日と快晴が続き、当日も「高気圧に覆われ好天にめぐまれる」はずが、 前日になって「晴れのち雨、午後の降水確率50%」の予報に…。 さて、オフ会当日の朝、雲一つない晴天である。 今回世話役のSamさんの車に乗せてもらって集合場所の下関球場に一番乗りした。 思いがけないことに球場の駐車場は車がぎっしり。少年野球大会か何かがあるらしい。 しばらくすると八太郎さんが到着した。 前日のYUTAさんの掲示板書き込みで、鬼ガ城へ鬼退治の寸劇の役者は、八太郎さん=桃太郎、 歌姫RANさん=お姫様、かつら=お伴の猿となっていたのを思い出す。 初対面の挨拶を交わした後、八太郎さんは右方へ消えて左方から現れ、 お腰につけたきび団子ならぬ両手に付けた腕時計を見せてくれた。高度計付きでかっこいい。 「一つ私にくださいな♪」とはいわなかったのだが、「五千円で買わん?」と提案してくれた。 やがて無線を交わしながらKEIさん、ホワイトマンさん、つづいて、TAKAさん、 福岡からはるばるRANさん、YUTAさん一家の到着で全員が揃った。 七台の車で連なって登山口近くの市営健康増進施設ヘルシーランド下関の駐車場へ移動。 そこでYUTAさん一家の車一台、その他のメンバーは皆八太郎さんの車に乗って二台で登山口へ向かった。 途中、内日梅園の横を通る。世話役のSamさんは前日の下見で、 かなり散ってしまった梅の様子に胸をいためておられたようだが、 車中からみる梅園はまだかなり満開の木もあり、山里らしい風情が良かった。 梅が香にのっと日の出る山路かな 芭蕉 八太郎さんの車はクラシック音楽をBGMに山道を軽やかに走る。モーツァルトだ。 「これから山に登るとは思えんねえ」「テンション下がるねえ」後部座席の冷やかしも何のその。 駐車できる場所を探して林道をかなり登り、下車した地点は標高約360m。鬼ガ城は620mなので、 実際に登る標高差は「火の山よりも低いですよ」とSamさん。 舗装された道をしばらく歩くと行き止まり、杉林の中に入った。いきなり急な坂で、楽勝ムードも吹き飛ぶ。 やっと坂がゆるやかになったかと思うと、斜面に沿ったせまい道になり、うっかりすると滑り落ちてしまいそうだ。 緊張して足を運びながらも紫色のスミレをあちこちに見つけうれしくなった。 杉林を抜けると再び登山道は急坂となった。少なくとも45°はあるんじゃないかという角度でしかもすべりやすい。 「私、アイゼンが要るかもしれない」RANさんの冗談に笑った顔もそのままこわばる。 ふと顔をあげると大きな馬酔木が花を咲かせていた。花穂の先が薄紅色で愛らしい。 しばらく足を止めておのおの花を眺めたり写真を撮ったりする。 春山のアシビの花に足はずみ急な坂道登るも楽し アオキの赤い実や赤い椿の花に彩られた木々の間を登っていくと、 カランカランと鐘の音が聞こえてきて間もなく山頂だ、と元気づいた。 やがて木々の間を抜けて、パッと視界が広がった。丸い丘状の山頂にピッケルと鐘のモニュメント、 そのむこうに海が見えてくる。 「わあ」開いた口も開いたまま景色に見入っていると、」 「急に目の前がひらける感じがいいでしょう。」Samさんのことばに、 引き返してもう一度パノラマの眺望の出現を楽しんだ。 少し遅れていたYUTAさん一家の到着を待ちつつ鐘を鳴らしたり写真を撮ったり、 KEIさん、ホワイトマンさんは無線の交信に余念がない。つながった相手は若松の人らしい。 正午を少し過ぎ、待ちきれずにビールの蓋も開きかけたところに、 2才のみのりちゃんを背負ったYUTAさん、YUTAさんの奥さん、 元気に歩きとおした4才のひかりちゃんが到着、歓声と拍手が起こった。 「輪になって昼食を」と場所を探したが、海の見える斜面に陣取ったため、 皆ツグミの群れのように同じ方向を向いて座り、KEIさんの音頭で乾杯、昼食となった。 TAKAさんが持ってきてくれた梅のジュースは4倍希釈用でそのまま飲むと強烈な梅の味と香りだ。 めいめい手持ちのお茶や焼酎などで割って楽しむ。 八太郎さんはきび団子の代わりにフライパンで焼いたあつあつの焼き餃子を皆にふるまってくれた。 梅チューハイや三年ものの梅酒、梅入りの緑茶あめ、と今回のテーマの一つ「梅」にちなんだ贈り物のやり取りもみられた。 梅が香にのっと手の出る握り飯 最後にピッケルのモニュメントの前で、全員揃って記念撮影、山頂にいた男性に撮ってもらった。 一同お礼をいいながら出発すると、後に残るのはその男性一人、なんだかうらやましくもあった。 さて、頂上からの下り道、登るとき45°だったのが60°の斜面になっている。 走り出したら止まれなくなりそうだ。 スリルはあったが、やはり下りは早かった。アスファルト舗装の林道に出てほっとする。 …と、「きゃっ」お姫様の悲鳴だ。RANさんがあと一歩というところで、「期待にこたえて」すべってくれたのだった。 みのりちゃんを背負って下りてきたYUTAさんは、さすがに疲れた様子。 あの急な坂を転ばないように気を使って下山するのはさぞ大変だったろう。 皆のねぎらいと賞賛が集まった。背中から下りたみのりちゃんはひかりちゃんとたわむれながら元気に歩き出す。 何十年か後には、逆に二人がお父さん、お母さんを背負って山に登ってくれるにちがいない。 再びモーツァルトの音楽にのって梅園の横を駆け抜け、ヘルシーランド下関の駐車場に戻った。 お留守番のお嬢さんのもとへいそぐRANさんを見送って、ここの温泉に入りに行く。 温泉といっても、上のほうにあるごみ焼却場の廃熱を利用した沸かし湯なのだそうだ。 三日前に出したごみも貢献しているのだろうか。 入湯料は五百円。男湯と女湯に別れており、女湯しか見ていないのだが、打たせ湯、サウナ、露天風呂、 水風呂、薬湯といろいろあって楽しい。 苔色をした薬湯は漢方薬のような匂いがしており、プレートの効能書きのなかで、 肩こり・疲労回復など当てはまるものを見つめながら湯につかっているといかにも効きそうな気がした。 |
湯からあがってロビーへ行くと、すでに他の皆さんは揃っていて、恐縮しながら腰を下ろす。 ソフトクリームを交替でなめているみのりちゃん、ひかりちゃん、それを見守るYUTAさんの奥さんに見とれていると、 「かつらさん、くじが当たったよ」と声をかけられた。一瞬、ジュースかアイスキャンデーの「当たり!もう一本」をくれるのかと思ったが、 居並ぶやまびこ会員たちのにこにこ顔に、いやな予感が…当たったのは紀行文の当番だった。 「えーっ、はじめに言ってくれればいいのに。何も覚えていませんよ」 「いまからもう一回登ってきたらいいよ」 雨はとうとう降らなかったが、ずいぶん強い風が吹いていた。 帰宅してからテレビニュースで春一番の到来であったことを知った。 幹事のSamさん、TAKAさん、YUTAさんをはじめ、ご参加の皆さん、良い一日をありがとうございました。 それから諸事情で参加を断念された皆さん、今回は残念でしたがいつかどこかの山でご一緒できる機会を楽しみにしています。 紀行文:かつら(3月記)、HP作成:Taka |