■5月5日(水) NRB記

4:30起床。今日は帰りのこともあるので、早めに移動開始。東の空が明るく なってきた。シャクナゲが綺麗だ。鳥達のサエズリも聴こえる。五葉岳の手前で 日の出となった。草場を過ぎ、兜巾への分岐を左折する。五葉山頂からは、ガス も上がって、傾がクリヤーに見える。五葉を過ぎ、どろどろした急斜面を下り、 お姫へ。ここは、遠くから見ると白骨木が見えるので分かりやすい。急な岩場 を降りたら、金山谷との出会いである。テントが張れそうな場所もあったが、 ここらあたりには水場はない。登りにかかると、やまびこ会の掲示板を見ている と言われる方から、激励の言葉があった。あ、見てくれてるんだ〜という嬉しさと、 励ましの言葉がありがたい。

2万5千の地図には 1,548mが鹿納山とあるが、ここはガイド本では鹿納野と 呼び鹿納坊主(1,567m)と区別している。なだらかな、鹿納野あたりのアケボノ は、朝の日ざしをあびて美しい。青空をバックに数枚写真を撮る。鹿納坊主の 急峻な岩峰が目前に現われた。手前のピークと2段に重なり、なかなかいい構成だ。 展望所でちょっと休んで、4色ボールペンで、簡単にスケッチ。これから日焼け が予想されるので、お化粧山は過ぎてしまったが、日焼け止めクリームをしっかり 塗って、お化粧する。

鹿納坊主に登りあがってしばらく、下を見てたら手前のピークで女性が難儀して いる様子。
「そこは危ないよ〜、引きかえしなさ〜い!!」
brockenさんが叫ぶ。 しばらくして、POPOPOさんの顔。
「ん?」
百名山さんとワタスゲさんもいる。ややして、ゆうさんが登ってきた。
「危ないと言ってくれたの、brockenさん?」
「あれは、ゆうさんだったの?え〜っ!」
良かった良かった、みんなと遭遇できて。 \(^^)/
百名山さんたちが来てくれてたのは知っていたが、今日の時間だと当然こちらが 先に過ぎてしまうものとばかり思っていた。それに、POPOPOさんまで来て くれている。ワタスゲさんから、バナナと、水菓子をいただいた。疲れには水分 のある、甘いものがありがたい。


(写真―11、集合写真(鹿納坊主にて)


山頂は、360度のパノラマ。おりしも快晴。
北西にスタートの祖母山、北に本谷、北東に傾、杉ケ越に下って新百姓・桧山 その右に夏木。左へ返して鞍部からピークを過ぎると、右に白骨木のお姫・五葉、 そして左手前に鹿納野、4日間の縦走コースが、パノラマでそこにある。振り 返って南を見れば、今日行く、大崩方面がどっしりと構えている。新緑が美しい。 記念写真を撮り、お互いの無事・健闘を祈って分かれた。彼らは、お姫へと向か っていった。


(写真―12、パノラマ
(手前中央、右が五葉、左が兜布、奥の左が本谷(雲中)、右が傾)


ピークを2つほど越えて鹿納谷・大崩分岐に出る。ここの手前で休憩していた グループが、
「お宅、無線持ってる?」
と尋ねてきた。
「はい、持ってますよ」
(実は、ケイタイが繋がらなくなったとき、最悪を予想して準備していた)
「石塚で、だれか仲間を呼んでたよ。帰りは宇土内谷に降りるようなこと、言っ てたけど。」
「あっ、CJNさんだ。」と、すかさずコール。でも届かない。
「もう、宇土内谷まで降りたのかなあ、、」と思いつつ、しばらく行って休憩 しているところで、CJNさんとバッタリ。
わざわざ、我々を出迎えをする為に鹿納谷方面まで、来てくれたとのこと。 福岡から早朝、こんな遠くまで、ホントにありがたかった。しばらく話し込んで、 写真を撮り分かれた。(このとき、祝杯用のビールをねだるのを忘れたのは、 今計画の中で、最大の失敗であった。)


(写真−13、CJNさん)

宇土内分岐に着く。リュックをデポし石塚へ。先行したbrockenさんが、紅茶を 沸かして待ってくれていた。それを頂戴して、二人で最終の大崩山頂へ。握手し て完走を祝い、記念写真を撮る。石塚に戻って休憩したあと、デポの荷物を拾って、 宇土内谷へと降りていく。普通なら2時間の下りだが、疲れた足は進まず小刻み になり、なかなか思うように下れない。杉林から谷あいにでるが、ここの荒廃も 凄まじいものだ。ようやく、宇土内谷の登山口に着いた。
CJN車が残っていたが、北谷まで車の回収があるので、先に帰る旨のメモを ワイパーに挟み込んでおいた。すぐ近くの橋のところで、谷に下りて体を拭く。 サッパリと爽快感。長い縦走も、ここでようやく終わった。足がつったり、体力が 極端に消耗することもなく無事完走できたことは、心の底から嬉しく思う。

これから青雲橋、高千穂、北谷へと向い、NRB車を回収。五ヶ所の小学校で brockenさんと8時前に分かれた。竹田を通り小国を経てホームに到着したのは 夜11時半過ぎであった。


(写真―14、大崩山頂にて完走記念撮影)

<五日目の付録> brocken03記

 初めて朝から晴れている。しかしこれまでの惰性で出発は早くない (主観の相違?)。またしばらくは泥んこの中だ。

 アケボノツツジが勢いを盛り返す。鹿納坊主は前衛の二つのピーク のおおむね西側を巻いて登っていくが稜線にも踏み跡がある。中の岳で 稜線にでてしまった。鹿納本峰との鞍部へ辿る岩綾が枯木に阻まれていた ので、左にはずした。この3歩が相当にしょっぱい。中の岳の綾線は避け るべし。でもこの山行で一番面白いところではあった。

 鹿納坊主で休んでいるところへぬっと現れたのは人妻を含む特に名を 秘す四人組。思いがけないところでこういうみずみずしい(食べ物を 持った・・・)方々に会うのは喜ばしいもんだ。むろんいろいろもらって つい長居をしてしまう。それにしてもうまかった。じゃない、嬉しかった。 さらに最後の大崩への上りでCJNさんに遭遇。CJNさんはわざわざ 我々に会うためにだけ登ってきてくれたのだ。こういうことがあると、 「皆さんの応援のおかげで完走できました」という言葉が素直に出てき そうになる。いかん、いかん。(何が?)
 大崩山頂、連休最終日昼下がりともなるともう人影もなかった、という ことにしておこう。その方が風情がある。北側の見える山はみんな登って きたといえるのは、結構気分がいいものだ。宇土内に下る道、フィナーレ には、この5日間で最も派手なアケボノツツジの乱舞が待っていた。


(写真―15、アケボノツツジ(鹿納野))


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