■5月2日(日) NRB記

食事を済ませ、4名は加藤さんに挨拶をして、祖母山頂へと向かう。取り付きの 崖を下るが、風がめちゃくちゃ強い。鉄のハシゴを下り、縦走路へと続く。
展望所に寄ると、岩場のところでちょうどガスが切れ、合間に祖母と天狗が顔を 見せてくれた。いつ顔を出してくれるか分からないので、すかさず写真を撮る。 更に先に進んで、白骨木の立ち木やアケボノが咲いているところを、眼下に見る。 俯瞰する景色もなかなかいい。

引き返して、縦走路に戻る。
TAKAさんが、
「天狗に登らんと?」
と聞くので、
「こんなにガスってちゃ、何にも見えんので行ってこ〜ん、ゆっくり行きよくから」
と、残りの3人はつれない返事。ガスが晴れたら、綺麗だろう、北斜面のアケボノたちがすぐ 下にある。ミヤマ公園、障子岳、古祖母を順調に過ぎる。途中、佐賀県の山を 就筆中の内田さんに出会う。ガスで天候が良くないので、簡単に花を撮影して から下ろうと思う、とのことであった。

尾平越に到着。食事を一緒にしたかったが、時間がないということで、ここで Asimoさんと分かれる。3人は、ブナの広場まで行って食事にしよう言う ことで、先に進む。先客たちが居た。ここは水場が近いので休憩には、最高の ポイントである。餅入りラーメンを作って食べる。
(ゆっくり食事をとる昼食は、これが最後となる)
次は笠松あたりで野営の予定。ここで水を補給する。これから、だらだらとした 本谷山の昇りだ。えんえんと登る。本谷山のピークを100mを過ぎて、左手に 10m下ると、水場があった。これまでの消費分を補給し、下りにかかると、 誰か来る。
「縦走の方達ですか?」
女性が声かけてきた。
「そうですけど」
「ブロッケンさんは?」
「先に行ってます」
TAKAさんを縦走組(まあ、祖母・傾縦走には間違いないが)と勘違いしたらしい。 というのは、先行していたブロッケンさんのいでたちが、とても縦走者の格好では なく、日帰り登山者風であったからだ。ともあれ、なかむとし代表からの、雨で引き 返した、杉ヶ越での声援にこれない、とのメッセージを頂く。どうも傾山で一緒だっ たらしい。長崎からと言うので、
「朝霧ですか?」
と尋ねたら、
「そうです」
と返してきた。
TAKAさんが
「ヤンマー礼子さん?」
と聞くと、
「そうです、、」
 \(^^)/
奇遇だなあ、、。
「jimnyさんに宜しく〜」
と言って分かれた。

彼女たちから情報を得た、笠松山手前のテント場を見つけ、泊りの準備にかかる。 TAKAさんのテントと、私のツェルトを2張り。あたりは少し雨っぽい。 そこそこ飲んだあと、しろしかさんにケイタイ掛けて下界の様子を聞く。 彼が、明日来るかどうかと、我々も雨が強ければ、杉ケ越から先、続行するか どうかを判断する為である。TAKAさんにもメールが来てたようだ。 じんさん、ゆうさん、ワタスゲさん、ササさんたちに、二人で、現在の状況の説明や、 天気予報の情報を仕込む。あまり良くはないみたいだ。最終判断は、ササさんの 最新情報により杉ケ越でするとして、しろしかさんの参加については、明日朝の 天気予報で彼の意志を確認することにして、とりあえずケイタイを切る。
これで終わりかと、すこし、へこんだ気分と、明日で終わりかなというチョッピリ 嬉しいような、へんな気分。〆は、ブロッケンシェフの作ってくれた、きのこごはん (松茸風味)と山菜おこわを混ぜたごはん、そしてスープも美味しかった。 ブロッケンさんとTAKAさんが同じテントで、私はツェルトで寝た。


(写真―5、途中、ヤンマー礼子さんたちとスライド)

<二日目の付録> brocken03記

 二日目の朝は夕べの喧噪で明けた。人の荷物を放り出したあげくに 自分らのものを集積し荷物の整理で小一時間も動かない者、その途中 でライトを紛失したと騒ぐ者、何の不都合があるのか50リットルと 思われるザックを抱えて小屋の内外を五度も六度も往復する者、 「それじゃそろそろ行きましょうか」といった後小屋内で15分も 立ちつくしているパーティ・・・。

 南風の強い日だった。細身のオッサン4人組は、吹き飛ばされる 恐怖に耐えながら小雨の中を歩いた。ガスで展望台は用をなさず、 強風に尾根も障子から古祖母にかけてのあたりで右に(西に)大きく 曲げられていた。 その古祖母でやはり「行きましょうか」と言って から15分ほども立ちつくすパーティに遭遇。ああ、こういうものな のか。大事なマナー、「出発の号令は行動の15分前にかけること」。

 展望のきかないこの日の話題はもっぱら九折小屋のことだった。 九合目小屋の宿泊客はほとんど傾山へ向かった。テントを持ってる 風情の人は少なかった。10人、15人といったパーティもいる。 今宵九折小屋はどんな状態だろう。これは一度見ておきたい。

 泊まりは笠松の手前となって、見に行くことはできなかった。 酒乱にいびきに寝相の悪さでとかくのウワサのある3人は、それらが 悪意の中傷にすぎないことを見事証明した。静かな夜だった。


(写真―6、天狗付近のアケボノツツジ)


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